ごあいさつ

ご挨拶 〜公立久米島病院の特徴と共に〜

並木宏文病院長

2022年4月から管理者・病院長を拝命いたしました並木宏文(なみきひろふみ)と申します。2021年4月から当院に副院長として赴任し、1年が経過しました。出身は長野県で、2010年に沖縄県立中部病院に勤務、2014年から2018年はじめまでは与那国島で沖縄の僻地・離島医療に関わり続けて参りました。久米島のみなさまの温かい心使いと人柄に公私共に助けていただきながら、沖縄との縁を大事にして生活をしております。この場を借りまして、島民のみなさまに改めて御礼を申し上げます。

さてここからは、当法人と当院について、その特徴と共にご報告致します。公立久米島病院は島内にあるすべての医療機関(例:診療所、歯科医院)・関連機関(例:鍼灸院、介護福祉施設)と連携を取り、24時間・365日医療を“みなさまのインフラ”として機能しています。2000年4月の開院当初は沖縄県と久米島町で構成する沖縄県離島連合組合で運営されてきましたが、2012年4月から現在の公益社団法人 地域医療振興協会が指定管理を受けて運営しています。公益社団法人の定義は、「公益事業を主な目的とし、不特定かつ多数の者の利益を目指し、自法人の利益追求だけではなく、社会に様々な好影響をもたらすべく事業を行う法人」です。地域医療振興協会は、地域医療を支援し、それにより地域の振興を図る目的で発足された日本屈指の歴史を持つ法人です。1986年5月15日に設立、2009年12月1日に公益社団法人へ移行し、これまで全国各地で地域医療に従事してきた従業員は1万人近くにのぼります(従業員9143名(2021年4月時点)。

当院の医療利用等に係るここ数年の状況(2018年4月〜2021年3月)では、外来患者数:約40,000人/年、人工透析数:約4,000件/年、救急患者数約2,700人/年、救急車数280台/年、ヘリ搬送数100件/年(うち15件/年は自衛隊ヘリ)でした。病院外の活動等(例:訪問看護、療育、施設訪問)のニーズも高く、公益性を重視しながら医療提供を続けています。

島民のみなさまには、当法人に多大なご理解・ご協力をいただき、スタッフ一同、感謝しながら、日々、繁忙な業務を行なっています。これからも、みなさまに寄り添い、寄り添い続ける医療者として、感謝と成長を欠かさない所存です。

最後に、当院の3つの基本理念を掲載させていただきます。「1. 患者様が安心できる医療を進めるとともに、病気や健康管理に気軽に相談できる久米島住民の主治病院をめざします」、「2. 久米島の住民と職員が、安心と信頼で結ばれ、心のかよう身近な病院をめざします」、「3. 患者様が満足し、職員が笑顔と優しさで生き生きと働ける病院をめざします」。どうぞこれからも、行政・住民・医療者が三位一体となって作り上げる医療体制を目指すべく、忌憚のないご意見をお聞かせくださいますようお願い申し上げます。

病院長 並木 宏文